女性の更年期障害の症状
更年期はひとつのホルモン変動期で、そのためにいろいろな症状が出るわけですが、ある程度時間がたって、からだがエストロゲンの低下に順応してしまえば、症状がおさまってしまうことも少なくありません。
しかし、症状が強く長く続く人にとっては、たいへんつらい時期です。
更年期障害の症状は、非常に多彩でこれらをまとめて「不定愁訴」と呼んでいます。
更年期障害の症状には、次のような特徴があります。
一、本人は自覚症状があってつらいが、客観的にはわからない不定愁訴の集まり
二、一つだけでなく、同時にいくつもの不定愁訴を訴える。
たとえば、イライラして、立ちくらみがして、足腰も痛いなど
三、天候や環境、心理的要因など外部の影響を受けやすく、それによって症状が出たり出なかったり、よくなったりわるくなったりする
四、症状の場所や種類は常に一定ではなく、変化しやすい
更年期障害の本体は卵巣機能の低下、停止によって起こるエストロゲン欠乏症状ですが、環境の変化によるストレスや、個人の気質や心理的な側面も深くからみ合って症状が現れると考えられます。
更年期障害は非常に多彩な症状の集積で、これと特定できる決定的な症状はありません。
他の疾患でもみられる症状ばかりですから、ちょうど更年期あたりからかかりやすくなる他の疾患を見逃さないように注意することも必要です。
たとえば、更年期障害としての腰痛なのか、椎間板ヘルニアや変形性脊椎症なのか、あるいは単にイライラしたり、やる気がないだけなのか、それとも神経症やうつ病が隠れているのかなど、まざらわしいことが少なくありません。
放置すると進行したり、重大な結果をもたらす疾患もありますので、まずその症状に関係する科を受診して、必要があれば適切な検査や治療を受けたほうがよいでしょう。
そして、症状があっても、どこにも異常がみつからないというときに、更年期障害の可能性が高いと考えたほうが安全です。
更年期障害とまざらわしい病気では、内科領域では肥満、高血圧、低血圧、貧血、甲状腺機能異常、肝機能障害、動脈硬化症など、
整形外科領域では、変形性脊椎症、骨粗鬆症、椎間板ヘルニアなど、
精神科領域では神経症、うつ病などがあげられます。
また、卵巣機能の衰退する閉経期前後には、エストロゲンのバランスのくずれから子宮の異常出血が起こりやすくなったり、脛粘膜の炎症も起こりやすくなって血液の混じったおりものがみられることもあります。
実際には心配のない出血のことが多いのですが、なんらかの性器出血や異常なおりものがあったら、念のため子宮がんや卵巣がんの検査を受けておいたほうが賢明です。
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