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腹圧性尿失禁
ごく少量の尿漏れも含めた尿漏れは、女性の三十〜四十%に認められ、尿漏れのために下着の交換が必要な女性は十%も認められます。
尿失禁は、女性にかなり多く見られる症状なのです。
女性は尿道が短いうえに、出産や老化で、あるいは子宮摘出術などを受けたりすると、骨盤底筋群(女性の骨盤の底にある筋肉)が弱くなりがちです。
そのために、尿道が腫のほうに下垂しやすく、ぐらぐらの状態となります。
そこに、なんらかの動作で腹圧がかかると、膀胱が押されて、十分な抵抗のない尿道から尿が漏れてしまうのです。
腹圧性尿失禁の治療
腹庄性尿失禁の治療は、つぎのように考えます。ごく軽度=治療の対象となりません。
軽〜中程度=骨盤底筋訓練、薬物療法。
高度=薬物療法、手術療法
薬物療法
漢方でも補中益気湯、桂枝伏苓丸、葛根湯などで効果が認められます。
膜胱筋弛緩薬
膀胱をリラックスさせる薬で、バップフォーやポラキスといった薬や、もう少し強いプロパンサインという薬も使われます。
手術療法
膀胱頚部吊り上げ術で尿道の下垂をととのえる方法や、コラーゲン注入術で人工的に膀胱頚部にコラーゲンを注入し、尿道を狭くする方法があります。
膀胱底筋訓練法
毎日少量漏れるとか、毎日ではなくても、下着やパッドの交換が必要な軽〜中程度の人は、肛門や脛のまわりの筋肉を最初は三秒間、慣れてきたら十秒間収縮させ、リラックスさせる訓練が必要です。
筋肉はどれかひとつではなく、尿道、膣、肛門を全部いっしょに収縮させます。
ちょうど人前でガスが出そうになったとき、きゅっと括約筋を収縮してがまんする感じです。
また、お風呂に入っているとき、左手をおなかにあて、右人差し指を肛門の括約筋のところに軽くあて、肛門、膣のまわりの筋肉を収縮させます。
おなかに余分な力がかからず、肛門の括約筋がぎゅっと縮まった感じが正しい方法です。
これを一度に十回程度、一日五〜六回くり返し、根気よく続けます。
効果が十分出るまでには、二〜三か月かかります。途中であきらめず行ってみてください。
いずれにしても、尿失禁は恥ずかしいからといって、ひとりで悩んでいないで、ぜひ専門医に相談してください。
原因によって解決策はあるものです。
カテゴリー:排尿障害
尿路結石
上部尿路結石症(腎結石、尿管結石)では、突発的に出現する側腹部、腰背部の疝痛発作が特徴的で、頻脈、発汗、吐き気、嘔吐などの症状がみられることもあります。
この疼痛は、結石が尿管につまり、腎孟内圧が急激に上昇し、また結石がつまったことによって上部尿路平滑筋がけいれんを起こすためといわれています。
ただし、腎結石では、痺痛がみられないこともあります。
肉眼的に血尿を認めることもありますが、尿検査で九十%以上に尿潜血を認めます。
ただし、尿路の完全閉塞をきたすと、血尿がみられない場合もあります。
下部尿路結石症(膀胱結石、尿道結石)では、比較的容易に排尿とともに排石します。
まれに尿道に結石がつまると、急激な膀胱膨満に伴って、激しい尿意と下腹部痛が出現します。
尿路結石の九十五%は上部尿路結石尿路と結石で、二十歳代から五十歳代の青壮年層を中心に幅広く分布しており、ピークは四十歳代です。
男女比は2.4対1と男性に多く認められます。残り5%が下部腺肥大症や膀胱機能障害と関係があります。
結石の大きさは、ゴマ粒大からテニスボール大までさまざまで、成分は約八十%がカルシウム含有結石(荏酸カルシウムおよびヒドロキシアパタイト)、約七%がマグネシウム含有結石、約五%が尿酸・尿酸塩結石、約一%がシスチン結石です。
上部尿路結石では、カルシウム含有結石が多く、下部尿路結石では、マグネシウム含有結石、尿酸結石が多くなります。
マグネシウム結石の形成には、尿路感染が関係していると考えられています。
カテゴリー:排尿障害
血尿
血尿は、ガンの場合が怖い
血尿とは尿に血がまじることですが、見た目にも血液そのもので、一部かたまりがみられるものから、顕微鏡的血尿といって、見た目にはまったくわからないものまであります。
その程度がどのぐらいまでなら微鏡で見て判定します。
赤血球の数は、一視野に0〜1個が普通なのですが、せいぜい四〜五個までならいいでしょう。
尿潜血という現象もあります。
デステープで簡単に、尿中のヘモグロビン(赤血球の成分)を調べられます。
ただ、尿潜血でも、顕微鏡では赤血球の数が一〜二個/一視野ということもありますので、顕微鏡での検査も受けておくことが必要です。
尿器科的な病気と内科的な病気を含めると、四十〜五十もあります。
このなかでももっとも重大な疾患はやはりがんでしょう。
尿路系のがんは、血尿の症状で出現するので注意が必要です。
がんは早期に発見されれば治癒可能ですので、ぜひ検査を受けてください。
しかし、血尿があるからといって、すぐにがんということにはなりません。
頻度からみると、がんは、肉眼的血尿の第三位(8.8%)、顕微鏡的血尿の第七位(29%)となっており、決して多くはないのです。
半分は炎症ついで各種の結石
血尿の原因の半分は炎症が占め、ついで各種の結石です。
炎症と結石の二つの病名群で、血尿の三分の二以上を占めています。
血尿になる病気
肉眼的血尿の第四位の突発性腎出血とは、原因が不明の腎臓からの出血で、エコーやCT、�]線検査、内視鏡検査でも、はっきりと原因がつかめません。
多くは止血剤で治りますが、出血部位に百〜三百倍に薄めた硝酸銀を注入することもあります。
肉眼的血尿の第五位、顕微鏡的血尿の第三位の遊走腎は、腎下垂ともいいます。
腎臓は呼吸で約一椎体(背骨の骨一個分)上下しますが、これ以上に腎臓が下垂する場合をいいます。
やせ型の女性に多く、右側の腎臓によくみられます。
長時間立ったままでいると、腰痛や腎部の重圧感があり、血尿のほかにたんばく尿も出ることがあります。
腹帯やコルセットで下垂の防止をはかります。
カテゴリー:排尿障害
前立腺肥大症の検査・治療
直腸内検診
肛門から指を入れて前立腺の大きさや硬さをみます。
X線検査
尿道勝胱造影法といって、外尿道口から造影剤を注入し、尿道、膀胱の変化をみます。
IVP(排泄性腎孟造影)検査で腎臓や尿管の変化をみます。
エコー・CT検査
前立腺の大きさをみます。
尿流量測定
排尿の状態をみるもので、時間と排尿量の関係がわかります。
膀胱内圧測定
膀胱の収縮力をみるために、バルーンを用いて膀胱のなかに生理食塩水を入れ、膀胱の容量と収縮力の関係をみます。
前立腺肥大の治療
薬物療法
症状の一、二期に使用されます。
手術療法
症状の進んだ二期、三期に行われます。
経尿道的前立腺手術が主流となっています。
針金状のループを使用し、電気的に切除する方法と、最近はレーザー光線を照射する方法があります。
レーザー光線を用いるほうが手術の侵襲(負担)が少なくてすみます。
開腹式前立腺摘出術は、かなり大きい前立腺に行われます。
その他の方法
尿閉時のバルーン留置や、自己導尿法(自分でチューブを入れて排尿させる)があります。
高齢者でボケのある人などは、自分でバルーンを抜去することがあり、これを防ぐために、金属やシリコンの短いチューブを留置する方法もあります。
カテゴリー:排尿障害
前立腺肥大症
生理的老化現象で前立腺内側部が腫大
前立腺は、前立腺液をつくるところで、精液の三分の二を前立腺液が占めています。
男性は五十歳を過ぎると、遠の生理的な老化現象として、前立腺の内側部の腫大が起こります。これが前立腺肥大症です。
前立腺の肥大は、高齢者には必ずといってよいほど起こる変化で、症状の発現頻度は加齢とともに増加します。
しかし、症状の出ない人もいます。
日本ではますます高齢化社会となり、この病気がさらに重要となっています。
原因ははっきりしませんが、前立腺は男性ホルモン依存性に増大するので、ホルモンの関連が注目されています。
前立腺肥大の症状
尿の出方で三期に進むと尿閉もある
一般に三期に分けています。
第一期として頻尿(とくに夜間頻尿)、軽度の排尿困難があげられます。
第二期には、排尿困難が強くなり、残尿感も出現します。
さらに進むと第三期となり、残尿もかなり多くなり、尿閉(尿がまったく出なくなる)となったり、尿失禁の項目で説明した溢流性失禁が出現します。
カテゴリー:排尿障害
尿失禁の検査
尿検査のほかに動作をした結果も
尿検査
尿中の白血球を調べ、勝胱炎がないかどうかをみます。
残尿の測定、膀胱造影
膀胱の形をみます。鎖を入れて膀胱と尿道の関係をみることもあります。
膀胱の収縮力をみるには、膀胱内圧測定を、尿道の括約筋をみるには尿道庄測定を行います。
パッドテスト
水分を飲んでもらい、階段の昇り降りやせきばらい、急な立ち上がりをして、パッドにどの程度尿が漏れるかを調べます。
カテゴリー:排尿障害
尿失禁の種類
尿失禁とは不随意に尿が漏れる状態で、いわゆる「おもらし」をいいます。
腹圧性、切迫性と溢流性の三タイプ
腹圧性尿失禁
せきやくしゃみ、急に走ったり立ち上がったり、重いものを持ち上げたときなど、おなかに力が入る動作をしたときに尿が漏れることです。
原因は、出産や高齢に伴って骨盤底筋群が弱くなり、尿道が下がってしまうからです。
切迫性尿失禁
尿がしたくなるとがまんができなくなり、漏れてしまうことです。
原因には、膀胱容量が少なかったり、膀胱の不安定があげられます。
溢流性尿失禁
膀胱容量が少なかったり、残尿が多くなりすぎて、膀胱が常にパンパンとなり、ついに尿道を締める力を超えて、漏れてしまうことをいいます。
原因には、神経因性膀胱や前立腺肥大症があります。
カテゴリー:排尿障害
