アルツハイマー型痴呆
脳内の神経細胞が死滅し消失する
脳のなかの一定の神経細胞が死滅し、消失することによって起こる痴呆をアルツハイマー病、あるいはアルツハイマー型痴呆と呼んでいます。
世界中で解明に向けて努力が続けられていますが、まだ原因も発病のしくみもわかっていません。
アルツハイマーの症状
徐々に発症して、比較的ゆっくり進行するのが特徴です。
知的機能は記銘力、記憶力の低下に始まり、全体に低下していきます。
進行に伴ってつぎのような症状が出現します。
認知機能の障害
(1)失語 言語機能に障害が起こり、人の名まえやものの名まえをいうのが困難になる。
(2)失行 運動機能の障害はないのに、慣れた動作、たとえば「さよなら」といって手を振る動作、料理、着衣などがうまくできない。
(3)失認 感覚系の異常がないのに、椅子とか鉛筆といったものを認知できない。
(4)高次脳機能障害 ものごとの遂行ができない。
つまり、少し複雑な行動を始めたり、やめたりすることができない、抽象的な思考ができない。
認知機能障害に伴う精神症状
(1)見当識障害 時間、場所、人に関する見当識に障害が起き、「きょぅは何日?」「ここはどこ?」「この人はだれ?」がわからなくなる。
(2)徘徊・多動 排御して外出したまま行方不明になったり、警察に保護されることがよくある。
けがをしたり、事故に遭ったりすることも少なくない。
また、財布を問けたり閉めたり、衣類をまとめたり取り出したり、着衣を着たり脱いだり、要求や質問をしつこくくり返したり……と無目的な行動をする。
妄想
現実にあり得ないことを確信して、周囲が訂正してやっても効果がない。
たとえば、「人がものを盗んでいる」「ここは自分の家ではない」「夫(妻)は別人である」といった妄想を抱き、周囲がいくら「まちがっている」といっても聞き入れない。
幻覚
実際には存在しないものを、実在するように感じる。
幻視、幻聴、幻嘆、幻触などもみられる。
リズム障害
時間の流れがわからなくなり、昼夜が逆転したり、睡眠障害で夜眠れなくなったりする。
夜間に騒ぎだす夜間せん妄を起こすことがある。
せん妄
注意力が散漫になり、維持する能力が低下し、その場に合った行動ができなくなる。
新しいことに注意が向けられないため、前のことに固執し、何度も同じ質問を繰り返したりする。
アルツハイマーの前兆
判断は難しいので気になったら専門家に検査をしてもらおう
アルツハイマーや、痴呆を発症する前に、その前兆ともいうべき診断臨床検査、知能検査、画像診断などが行われ症状がみられることがあります。
障害が軽度の段階では、疲れやすい、体調が思わしくないなどと訴えることが多く、もう少し進行した段階では、気分が沈みがちになり、不きげんになることが多くなります。
つぎの段階になると、性格が変化し、本来の性格傾向が誇張されたり、たとえば、もともと短気なのがさらに短気なったり、怒りっぽくなったりします。
しかし、実際には、これらの症状が、痴呆の前兆かどうかを判断するのは困難です。
気になる症状が現れたときは、専門医のもとで検査を受けましょう。
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