慢性肝炎
慢性肝炎とは六か月以上肝臓に炎症が持続し、肝臓に病理組織学的異常を認める病態をいいます。
大部分はB型、C型慢性肝炎で、ほかに自己免疫性、薬剤性、アルコール性慢性肝炎が含まれます。
なかでもC型慢性肝炎は、慢性肝炎の約九十%を占めています。これはC型急性肝炎が高率に遷延化し、慢性肝炎に移行するためです。
さらに、C型慢性肝炎の肝硬変、肝がんへの進展率は、それぞれ五年で十二%と五%、十年で三十%と二十%、二十年で六十五%と五十%と高率です。
B型急性肝炎は、成人の初感染わめてまれで、乳幼児期に感染したキャリアが、B型慢性肝炎に移行すると考えられています。
B型慢性肝炎の一部も、肝硬変、肝がんに移行します。
B型慢性肝炎で、HBe抗原の陰性化、HBe抗体の出現、DNAポリメラーゼ活性の正常化、HBV−DNAの陰性化などの所見がみられたときは、予後良好の兆候です。
C型慢性肝炎ではHCV−RNAの陰性化、HCV抗体力価の低下が、予後良好の徽候です。
慢性肝炎の症状
一般的には全身倦怠感、易疲労感、体調の違和感を訴えることが多く、急性増悪時には急性肝炎と同様の症状が出現します。
なかにはまったく自覚症状がないこともあります。
慢性肝炎の治療
食後に一〜二時間横になる程度の安静が必要です。入浴は皮膚を清潔にし、気分をそう快にさせるので、精神身体医学的にも重要です。
とくにわが国のように湿度の高い気象条件下では、過度のエネルギー消費がない限り、入浴を制限すべきではありません。
高たんぱく食や、アルコールは厳禁
食事は高たんぱく食を基本とし、アルコール飲料は原則として厳禁です。
喫煙については、アルコールほど肝障害作用はありませんが、禁煙が望ましいと考えられます。
肝庇護薬として強力ミノファーゲンC、漢方薬(小柴胡湯)などがよく使用されます。
また、抗ウイルス薬として、インターフェロンのB型およびC型慢性肝炎に対する有効性が報告されています。
インターフェロンはC型慢性活動性肝炎にもっとも効果がありますが、進行した慢性肝炎や肝硬変では、副作用が強いため、インターフェロン療法は行われません。
そのため、肝生検といって、肝臓の一部を採取して、顕微鏡検査(病理組織検査)を行い、C型慢性活動性肝炎であることを確認したあとで、インターフェロン療法を開始します。
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