糖尿病の治療
食事療法に運動療法だがインスリン注射も確実な効果
治療と生活糖尿病の治療には食事療法、運動療法、薬物療法があります。
食事療法は、糖尿病の治療のもっとも基本となるもので、主治医、栄養士の指導に基づいて行います。
病気の程度によっては、他の治療を必要としないくらいきわめて効果があるだけではなく、あらゆる成人病の予防にも役立ちますので、めんどうがらずに、根気よく続けてください。
食事療法を行うときのポイントは、つぎの二点だけです。
(1)栄養のバランスがとれた食事をすること。
(2)指示されたカロリーを守ること。
食べてはいけないものは、なにもありません。
基本的には、三大栄養素といわれる糖質を総エネルギー量の五十〜六十%、たんぱく質を十五〜二十%、脂質を二十〜二十五%の割合で、食塩は一日十グラム以下、コレステロールは一日三百ミリグラム以下とします。
ビタミン、ミネラルも必要量を確実に摂るようにして、適切なカロリーを摂取します。
総摂取カロリーは、病状や個人個人の条件に合わせて制限されます。
摂取カロリーを制限することによって、肥満の是正、インスリン感受性やインスリン分泌能の改善、肝内での糖度生の減少などがはかられ、血糖コントロールが改善されます。
また、肥満がなくとも、適正なエネルギー量にとどめることは、健康上たいせつです。
適正カロリーは、一般に、標準体重をもとにして、体重一キログラムあたり、軽労働では二十五〜三十キロカロリー、中等度労働では三十〜三十五キロカロリー、重労働では三十五〜四十キロカロリーが必要とされています。
食事療法のために「食品交換表」が出版されています。
これは各食品をI〜�W群に区分し、それぞれの食品を二単位(八十キロカロリー)ごとに示したもので、たいへん便利です。
この食品交換表に基づいて、栄養のバランスがとれた適正なカロリーの食事をします。
からだを維持していくための基礎食は、各栄養素を最低必要量含んだ千二百キロカロリー(十五単位)です。
まずこの内容を十分理解し、食品交換表を活用して毎日の献立に変化をもたせてください。
外食の多い人は、カロリーとともに、栄養のバランスにも注意しなくてはなりません。
糖質が多くなりがちですので、たんぱく質やビタミン類などを補うようにし、またカロリーを考慮して、ご飯などはどれくらい残せばよいのかなどを、食品交換表から十分に知っておくべきでしょう。
アルコールの摂取は、血糖コントロールが良好で、肝臓、膵臓、脳血管や心臓などに合併症のない場合には、適量が認められますが、原則としては禁止です。
これはアルコールが糖質、脂質代謝に悪影響を与える一方、栄養素を含まないためです。
食品交換表でも、アルコールは他の食品と交換することができません。
たんぱくの制限が病気の進展を予防
腎症では、たんぱく制限食を摂るよう指導されますが、この目的は、腎症の進展を予防することです。
たんぱくの過剰摂取は、腎臓の糸球体組織の血行動態の異常を増悪させることが知られています。
このため一日に体重一キロあたり0.7グラム程度の摂取に制限する必要があるといわれています。
腎症は、糖尿病罷痛期間の長さとともに病状が重くなり、生存期間さえも左右します。
腎症のそれぞれの病期によって、高血糖についてのカロリー制限が必要であると同時に、高血圧に対して食塩摂取量も制限しなければなりません。
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