当サイトの更新情報をお届けします!フィードの購読はこちらから。
糖尿病の運動療法
食事療法とともに重要な治療法で、つぎのような効果があります。
(1)ブドウ糖をエネルギー源として利用するため、血糖値が下降する。
(2)インスリンの効果がよくなる。
(3)体脂肪が減少し、肥満が改善される。
(4)脂質代謝が改善され、中性脂肪が低下して、HDLコレステロールが増加する。
(5)血液循環を改善する。
(6)心肺機能が改善する。
(7)ストレスの解消効果がある。
ただし、血糖のコントロールがわるい場合は、運動療法によって糖尿病が、さらに悪化することがあります。
尿中ケトン体が陽性のときや、空腹時血糖が二百五十ミリグラム以上のときは、まず食事療法と薬物療法で、血糖をコントロールしてから運動療法を行わないと、効果がないばかりか、病状や合併症を増悪させ、取り返しのつかなくなることもあります。
運動療法を開始する前には、必ず主治医によメディカル・チェックが必要です。
とくに、高血圧で収縮期血圧が百八十以上あったり、ケトアシドーシスなどの著しい代謝異常のあるもの、眼底出血のおそれのある網膜症の人、中等度以上の腎症、不整脈、狭心症などの循環器系に障害のある人、壊症や、活動性のある感染症を持つ人は、運動を行ってはいけません。
経口血糖降下剤の内服治療を行っている患者さんは、空腹時の運動を避け、食後三十分以上たってから行うのが原則です。
インスリン注射をしている患者さんは、運動をするとき、腕や下肢のように、動きが活発になって血流が増加し、インスリンの吸収が元進する部位に注射すると、低血糖を起こしやすくなります。下腹が適していると思われます。
治療法がなんであっても、低血糖には注意しなければなりません。
低血糖のあとのリバウンド現象で、血糖値を上昇させることになりますが、この急激な血糖の変動は、血管障害を促進させ、合併症を増悪させ、糖尿病そのものを悪化させてしまうからです。
低血糖の予防
低血糖を防ぐためには、空腹のときは運動をしないこと、また運動量が多くなるときや長時間行うときは、運動前にいつもより一〜ニ単位多く食事を摂るとか、運動中にも、時間をおいてパンやジュースなど糖質を主体にしたものを補食してください。
ケトーシス(強い高血糖からケトン体が著明に増加している状態)などの合併症がない限り、使用するインスリンの量を二分の一〜三分の一に減量して使用するなどについても、あらかじめ主治医から指示をもらっておいてください。
食事療法との併用で運動の効果はあがる
実際にはどのような運動を行ったらいいのでしょうか。
いつでも、どこでも一人でできて、運動の強度が容易に調節できる、全身的な有酸素運動という点から、歩くことがよいといわれています。
運動は、食後一〜二時間してから行うのが望ましいとされています。
というのは、この時間帯が食後の血痕の上昇するときにかたり、薬物療法を行っている人が低血糖を起こしにくい点からもよいと思われます。
もちろんこの時間以外でもよいのです。
いつでも時間を見つけて運動することがたいせつです。
運動は、脈拍数の多い・少ないの割合で、その強度を示すことができます。
一般に、強度の割合が約二十%を軽度、四十〜六十%を中等度、八十%以上を強度といいます。
運動療法では、三十〜四十%程度の強度から開始し、しだいに強度を上げていきます。
最大心拍数のめやすは、二百十マイナス年齢です。
運動は過に三日、できれば毎日十五〜四十五分程度行えば、効果が期待できるとされますが、たとえば三十分の散歩で消費されるのは約一単位(八十キロカロリー)にすぎません。
運動だけで消費されるエネルギーは、想像以上に少なく、食事療法とともに行われなければ、効果は少ないということを理解しなければなりません。
カテゴリー:糖尿病
インスリン療法
自分で簡単にでき内服より効果確実
インスリンによる治療は、めんどうだったり、注射への恐怖心、糖尿病でも重症の人がするものだという誤解があったりして、必ずしも快く受け入れられているとは限りません。
しかし、インスリンは、内服薬に比べても確実な治療効果が得られ、慣れれば少しもこわくありません。
インスリン治療は、原則として入院したうえで開始しますが、最近は外来でも、血糖を自分で測定することなどを指導し、少量のインスリンから開始するところもあります。
血糖測定器もコンパクトになり、少ない血液で測定できます。
インスリン用の注射器も、操作の簡単なペン型のものが普及しており、針もより細くなって痛みも非常に少なくなりました。
インスリンには、持続時間や一ミリリットルあたりの強さ、効果の発現時間などが異なるものがあり、患者さんによって一回の使用量や一日の注射の回数なども異なりますから、
主治医の指示に従って、指示された種類のインスリンを、指示された時間に、指示された量を注射しなければなりません。
注射は、両上腕の外側部、おへその両外側部、両大腿部、おしりなどの皮下に打ちます。
低血糖には要注意行動のチェックを
病の治療を行っている間は、どうしても低血糖を起こす危険性は避けられません。
普通、血糖値が五十ミリグラム前後で症状が出てきますが、必ずしも血糖の数値だけではなく、その降下速度とか、降下の程度などによっては、五十ミリグラム以上のときでも、低血糖症状が出ることがあります。
もっともよくみられる症状は、冷や汗、手のふるえ、動悸などですが、症状は患者さんによってさまざまです。
同一人ならだいたい同じ症状が出ますから、自分特有の症状の出方をよく知っておくことがたいせつです。
夜間理由もなく目がさめたり、起床時に頭痛感があったり、寝汗をかくなどがあったら、夜間に低血糖を起こしている可能性があります。
低血糖がたびたび出現する人は、食事の量や、決められた時間にきちんと食べたか、運動の量は普段どおりだったか、食事の前に運動をしなかったか、飲み薬やインスリンの量が多すぎなかったか、インスリンを注射した部位は適切だったかなどを考えてください。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病の薬物療法
薬物療法には、内服薬によるものとインスリン注射によるものがありますが、日本では約半数が経口血糖降下剤の治療を受けています。
この経口剤は、大きく分けて二種類あります。スルフォ二ル尿素剤とビグアナイド剤です。
日本では前者が約九十九%を占めています。
この薬のおもな作用は、膵臓からのインスリン分泌促進ですが、肝臓でのグリコーゲン合成促進や脂肪合成促進、脂肪組織での脂肪分解抑制などの作用もあります。
経口血糖降下剤は、一〜二か月間の厳格な食事療法と運動療法を行っても、空腹時血糖が百四十ミリグラム以上、HbA1Cが七%以上あって、血糖コントロールが得られないインスリン非依存型糖尿病に使用されます。
少量から始め、血糖のコントロールの具合をみながら漸増して維持量が決められます。
肥満のある場合は、とくに体重の減量がたいせつです。
肥満の状態でスルフォニル尿素剤を服用すると、肥満がさらに悪化し、インスリン抵抗性も増大して、服用薬剤の増量が必要となるという悪循環になるおそれがあるからです。
老年者の場合は、スルフォニル尿素剤の効果に個人差が大きく、低血糖などを招きやすいので注意が必要です。
低血糖の原因にはほかに、薬の誤った服用や食事量の不足、食事時間の不規則などがあげられます。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病の治療
食事療法に運動療法だがインスリン注射も確実な効果
治療と生活糖尿病の治療には食事療法、運動療法、薬物療法があります。
食事療法は、糖尿病の治療のもっとも基本となるもので、主治医、栄養士の指導に基づいて行います。
病気の程度によっては、他の治療を必要としないくらいきわめて効果があるだけではなく、あらゆる成人病の予防にも役立ちますので、めんどうがらずに、根気よく続けてください。
食事療法を行うときのポイントは、つぎの二点だけです。
(1)栄養のバランスがとれた食事をすること。
(2)指示されたカロリーを守ること。
食べてはいけないものは、なにもありません。
基本的には、三大栄養素といわれる糖質を総エネルギー量の五十〜六十%、たんぱく質を十五〜二十%、脂質を二十〜二十五%の割合で、食塩は一日十グラム以下、コレステロールは一日三百ミリグラム以下とします。
ビタミン、ミネラルも必要量を確実に摂るようにして、適切なカロリーを摂取します。
総摂取カロリーは、病状や個人個人の条件に合わせて制限されます。
摂取カロリーを制限することによって、肥満の是正、インスリン感受性やインスリン分泌能の改善、肝内での糖度生の減少などがはかられ、血糖コントロールが改善されます。
また、肥満がなくとも、適正なエネルギー量にとどめることは、健康上たいせつです。
適正カロリーは、一般に、標準体重をもとにして、体重一キログラムあたり、軽労働では二十五〜三十キロカロリー、中等度労働では三十〜三十五キロカロリー、重労働では三十五〜四十キロカロリーが必要とされています。
食事療法のために「食品交換表」が出版されています。
これは各食品をI〜�W群に区分し、それぞれの食品を二単位(八十キロカロリー)ごとに示したもので、たいへん便利です。
この食品交換表に基づいて、栄養のバランスがとれた適正なカロリーの食事をします。
からだを維持していくための基礎食は、各栄養素を最低必要量含んだ千二百キロカロリー(十五単位)です。
まずこの内容を十分理解し、食品交換表を活用して毎日の献立に変化をもたせてください。
外食の多い人は、カロリーとともに、栄養のバランスにも注意しなくてはなりません。
糖質が多くなりがちですので、たんぱく質やビタミン類などを補うようにし、またカロリーを考慮して、ご飯などはどれくらい残せばよいのかなどを、食品交換表から十分に知っておくべきでしょう。
アルコールの摂取は、血糖コントロールが良好で、肝臓、膵臓、脳血管や心臓などに合併症のない場合には、適量が認められますが、原則としては禁止です。
これはアルコールが糖質、脂質代謝に悪影響を与える一方、栄養素を含まないためです。
食品交換表でも、アルコールは他の食品と交換することができません。
たんぱくの制限が病気の進展を予防
腎症では、たんぱく制限食を摂るよう指導されますが、この目的は、腎症の進展を予防することです。
たんぱくの過剰摂取は、腎臓の糸球体組織の血行動態の異常を増悪させることが知られています。
このため一日に体重一キロあたり0.7グラム程度の摂取に制限する必要があるといわれています。
腎症は、糖尿病罷痛期間の長さとともに病状が重くなり、生存期間さえも左右します。
腎症のそれぞれの病期によって、高血糖についてのカロリー制限が必要であると同時に、高血圧に対して食塩摂取量も制限しなければなりません。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病の検査
糖尿病の疑いや可能性があると考えられる人に対しては、問診で既往歴や喫煙の有無、飲酒の有無や量、妊娠の有無(女性の場合)などを聞き、また自覚症状についても、口渇、夜間の飲水、多尿、空腹感、倦怠感、皮膚癌痔、化膿しやすいかどうか、歯槽膿漏、神経痛、視力悪化などの有無や程度について聞きます。
内科検診
つぎに、通常の内科診察を行いますが、とくに三大合併症をはじめとして合併症の有無を念頭においた理学的検査、尿検査、血算、肝・腎機能、脂質、尿酸、グリコヘモグロビンなどを含めた血清生化学検査、循環器検査、胸部�]線検査なども行われます。
糖尿病の診断には、糖尿病があるかないかのほか、糖尿病があれば、その重症度、病型、病期、合併症の有無などから総合的に判断することがたいせつです。
一度の受診で確定診断ができないときは、定期的に検査をして、経過をみます。
血糖値測定
血糖値は、糖尿病であるかどうかを診断する大きな手がかりになるものですが、食事の前後では値が大きく異なり、一回の血液検査だけでは診断できない場合もあります。
このような場合には、ブドウ糖負荷試験を行います。
この検査は、十二時間以上食事を摂らない空腹時に採血をしたあと、七十五グラムのブドウ糖を飲み、決められた時間後に採血して血糖値を測定します。
負荷試験の結果と尿の検査、血中インスリン値、グリコヘモグロビン値、C−ペプチドなどの値と、網膜の所見、神経学的な診断などを総合的に判定して確定診断がなされます。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病、その他の障害
大血管障害によって起こる脳血管障害、虚血性心疾患、末梢動脈硬化症などがあります。
これらの障害は、動脈の七十五%以上がつまってはじめて症状が出ることが多く、糖尿病になって十年以上たってから発症してくる場合がほとんどです。
動脈硬化による虚血性心疾患、、壊疽などが平均十三年、脳血管障害は平均十四年との報告もあります。
心筋梗塞では約三分の一に、脳梗塞では約二分の一に糖尿病があるともいわれています。
また、細菌に対する白血球の機能や免疫機能も低下して、感染症に対する抵抗力も弱くなり、呼吸器系、尿路系、皮膚などの感染症を発症しやすくなります。
いずれの場合も神経障害などを伴って、本来の疾患の症状を自覚しにくくなっており、重症化しやすい傾向があります。
靴ずれとかやけどなどのちょっとした傷に感染を起こし、皮膚や皮下組織が腐ってしまうのが壊疽で、最後には骨まで腐ってしまうこともあります。
これなども、動脈硬化による血行障害と末梢神経障害による痛覚鈍麻などによって、傷の発見が遅れるために生じるものといえます。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病の原因と種類
糖尿病の様々な要因のなかで、近年糖尿病が急増している最大の原因は、食生活が豊かになり、食事の内容が欧米化してきたこと、そしてアルコールの多飲でしょう。
また、自動車の普及などで、からだを動かすことが少なくなり、運動不足をもたらしていること、ストレスの多い生活なども要因といえます。
これらの要因はいずれも、私たちの生活構造そのものにあり、糖尿病の患者さんは、これからも増え続けるおそれがあります。
糖尿病は、大きく三つに分けられます。
インスリン依存型糖尿病
膵臓でインスリンが産生されないか、あるいは産生量が非常に少ないために起きる糖尿病です。
発症のピークは十二歳ですが、一般に十〜十八歳を中心とした年齢層に発病し、日本では年間十万人あたり二〜三人が発症しています。
原因は、ある種のウイルス感染によって自己免疫反応が起こり、そのためにインスリンをつくる働きのある膵臓の細胞自身が炎症を起こし、破壊されて、インスリンがつくられなくなるものと考えられています。
この免疫学的異常は遺伝的なものと考えられています。
一般に、この型の発症は急激です。
新しい患者さん百人のうち、発症時に一人が死亡し、とくに昏睡例では二十人に一人が死亡しており、予後は著しくわるいといえます。
日本ではあまり多くなく、仝糖尿病患者の五%くらいですが、最近は少しずつ増えてきているようです。
インスリン非依存型糖尿病
インスリンが、体内でまったく産生されていないわけではないのですが、産生されるインスリン量に対して、その作用が低下していて、インスリンの効果が十分に発揮できない状態で発症してきます。
日本人での糖尿病の約九十五%は、このタイプに属しています。
一般にこのタイプの糖尿病は、インスリン依存型に比べて遺伝的素因の関与が濃く、その素因のある双生児や家族内の発病率は高くなります。
ただし、発病にはさまざまな誘因が大きく影響し、中年以降にゆっくりと発病してきます。
二次性の糖尿病
膵炎、膵臓がんなど膵臓の病気によって起こるものや、副腎皮質ホルモンや成長ホルモンなど、インスリンの作用を阻害するホルモンが過剰分泌される病気など、内分泌の病気のある場合に起こるものです。
ある種のホルモン剤、利尿降圧剤などの薬の副作用で出現する場合もあります。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病の予防
糖尿病は、体質的(遺伝的)素質になんらかの誘因があって発病すると考えられていますが、実際には素質以上に誘因が大きく影響を及ぼします。
この誘因となるものが、日常生活のなかに数多くあるため、次のような糖尿病にならないための生活を心がける必要があるのです。
(1)肉を中心とした栄養過多の食事を避け、ゆっくりよくかむ習慣をつける。
(2)食塩を控え、野菜、海藻を含めてバランスよく食べる。
(3)運動不足にならないように、乗り物に頼らないで、できるだけ歩くように心がける。
(4)肥満にならないようにし、標準体重を維持するため、体重の変化に注意する。
(5)睡眠を十分とり、ストレスをじょうずに発散させる。
(6)アルコールを飲みすぎない。
(7)たばこは吸わない。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病性網膜症
失明原因の第一億年間三千人以上
糖尿病と診断されて六〜七年たつと、約五十%の患者さんに網膜症が起こってきます。
このため、年間三千人以上が失明しており、成人の失明原因の第一位となっています。
網膜症は、進行程度によって病期がいくつかの段階に分類されます。
現在よく用いられている分類は、(1)単純性網膜症、(2)前増殖網膜症、(3)増殖網膜症の三段階に分ける方法です。
(1)(2)の病期では、眼底の変化はみられますが、自覚症状はまったくありません。
(3)増殖網膜症の病気になって、眼前に異物が見えたり、暗くなったり、目の前が真っ赤に見えたりしたりすると、症状はかなり進行してしまっています。
この時期になると、硝子体出血から網膜剥離を起こしやすくなり、この変化が視神経の集まっている黄斑部に起こると、一夜にして失明します。
一度生じた網膜の障害は、改善することはなく、網膜症を確実に治す薬もありません。
失明という不幸な事態にならないためにも、自覚症状がなくても、糖尿病と診断されたら、定期的に眼科を受診することが重要です。
このほか、老化とは異なる経過で、糖尿病による眼底障害から白内障や緑内障なども発症します。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病性腎症
腎臓障害で尿毒症人工透析への道も
糖尿病の重大な合併症のひとつで、細小血管の障害によって、糸球体という腎臓の器官の機能が障害され、腎臓機能がしだいに低下してきます。
腎機能障害の終末像である尿毒症を起こすと、直接生命にかかわります。
インスリン依存型糖尿病では、糖尿病発症後二〜五年で腎組織に変化がみられ、二十五〜三十年で腎不全となることが多く、実際に患者さんの約十五%は、腎症のために亡くなっています。
腎症による死亡は、年ねん増加しています。
腎不全になると、人工透析療法が必要になり、これを一生続けなければなりません。
現在、日本には糖尿病性腎症のために透析を受けている人が二万人以上います。
さらに毎年新たに八千人以上が透析を受けなければならなくなっており、その数は年ねん増加の一途をたどっています。
人工透析を行うことになった患者さんは、同時に網膜症、神経障害もかなり進んでいることが多く、また感染症に対する抵抗力の低下なども重なり、亡くなるまでの期間は平均三年です。
腎症になってしまうと、腎機能をもとに戻すことはできません。
腎機能がよほど障害されないかぎり、自覚症状はほとんどないので、血糖コントロールを良好に保って腎症の発症を防ぐとともに、定期的に検査を受けて腎機能を評価してもらい、少しでも早く腎症を見つけることがたいせつです。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病の症状
初期には症状が現れないがやがてあらゆる臓器に合併症
糖尿病のほとんどは、無症状のままじょじょに進行していきますが、比較的初期に認められる症状には、次のものがあげられます。
(1)口が渇き、よく水を飲む
(2)尿が多くなる
(3)急激な体重の減少
(4)空腹感が強く、よく食べる
(5)疲れやすく、けだるさがある
(6)傷が治りにくく、化膿しやすい
(7)目がかすむ
ただし、これらの症状は、朝食前の血糖値が正常の場合や、正常より少し高いくらいの軽い糖尿病では、ほとんど現れません。
また、尿が多い、のどが渇く、だるいなどの症状はあっても、それをその人が症状として自覚するかどうかは個人差もあって、本人が気づいていない場合も多くみられます。
糖尿病には、その治療にインスリンの注射が欠かせないI型(インスリン依存型)糖尿病と、必ずしもインスリンを必要としない�U型(インスリン非依存型)糖尿病とがありますが、このうち�U型に属する糖尿病は、生まれつきの素質の上になんらかの誘因が加わって起こってくる病気で、遺伝的な要素の濃い病気といえます。
誘因としては、食べすぎ、飲みすぎ、肥満、運動不足、ストレスなどが考えられます。
糖尿病になると・・
発病後まず五、六年で神経障害その後網膜症や腎障害も起きる
糖尿病では、血液中の糖分が多くなり、この状態を放置しておくと、しだいに血管や神経、腎臓、目など、全身のいたるところに障害が生じてきます。
糖尿病のタイプにかかわらず、発病後五〜六年で神経障害が生じ、七〜八年目に網膜症が、少し遅れて腎障害が起こってきます。
また、急性に起こる危険な状態として、糖尿病性代謝異常が急速に悪化し、意識障害などをきたす糖尿病性昏睡があります。
糖尿病性昏睡は、著明な高血糖と脱水を特徴とし、ケトアシドーシス昏睡と非ケトン性高浸透圧性昏睡の二つのタイプがあります。
とくに、インスリン注射をしている患者さんが、注射を急にかってにやめたり、インスリンの旦里が足りなかったり、かぜなどの感染症にかかったり、過度のストレスや過労、暴飲暴食をしたときなどに起こりやすく、尿が多くなり、口が渇き、倦怠感が強く、吐き気などが出現し、食欲が低下、しだいに意識がもうろうとしてくる、非常に危険な事態です。
症状が出たときはかなり進行、悪化
糖尿病は、初期にこそ症状らしいものもなく経過していきますが、五年、十年と高血糖が続くと、全身のありとあらゆる臓器に合併症が出てきます。
症状が出てきたときには、糖尿病がかなり進行した状態か、急に悪化したものと考えなくてはなりません。
合併症のなかでも、畑中血管が障害される神経障害、網膜症、腎症は三大合併症といわれ、このほかにも大血管の障害によって起こる心血管障害や脳血管障害、壊疽などがあります。
しびれ、痛み、冷感ほてり、便通異常も
糖尿病性神経障害
高血糖が続き神経細胞のなかにソルビトールという物質が蓄積されて生じるもので、糖尿病の合併症のなかでももっとも多いものです。
治療が遅れ、障害が進展すると、しだいに臓器障害を引き起こし、全身にさまざまな症状をもたらします。
糖尿病性神経障害は、おもに代謝異常を原因とするものと、血管の閉塞から起きるものとに分類されます。
とくに無症候性低血糖、冒無力症による血糖コントロールの乱れ、起立性低血圧からの重症な不整脈、無痛性心筋梗塞、呼吸停止や壊痘からの感染などから、命にかかわるような事態を招くことになります。
糖尿病性神経障害のなかでもっとも多いものは、知覚神経の障害によるものです。
症状は、糖尿病になってからの時間が長いほど、また血糖のコントロールのわるいものほど強く現れます。
おもな症状は、両足にほぼ同時に出現するしびれ、痛み、冷感、ほてり、感覚の鈍麻ないし消失、下腿を主とするこむら返り、全身的に起こる自発痛、筋力の低下、眼筋マヒ、顔面神経マヒなどで、足の痛みは夜間に強く感じるのが特徴です。
自律神経の障害もみられます。症状には、頭部の血流が一時的に低下して起こる立ちくらみ、発汗異常などのほか、胃の運動がわるくなり、食べ物が胃内に停溜して、食事をしたのに低血糖を起こしたり、食事をして時間がたってから高血糖になったり、血糖のコントロールも乱れます。下痢などの便通異常もみられます。
膀胱にも異常が出現し、膀胱炎や腎孟炎などの尿路感染症の原因になることがあります。
このほかにも、糖尿病患者の三十数%に勃起不全がみられるとの報告があります。
これは細小血管障害のため、支配神経の栄養障害がおもな原因と考えられています。
カテゴリー:糖尿病
糖尿病
慢性の高血糖から網膜症や腎症、神経症写どの会併症が
糖尿病は、インスリンの作用が不足することによる慢性の高血糖と、そのために生じる網膜症、腎症、神経障害をはじめとする各種の合併症を特徴とする疾患で、わが国には現在七百万人以上の患者がいると推定されています。
とくに四十歳以上の成人に限ってみると、約十人に一人は糖尿病であるといわれ、その数は急増しています。
また、糖尿病患者の平均寿命は、一般人に比べて男性で約十年、女性で約十五年短いという報告もあり、患者数の増加とともに大きな社会問題であるとさえいえます。
糖尿病の発症は、単一の原因によるものではなく、遺伝的素因といくつかの誘因が重なったものと考えられています。
膵臓のランゲルハンス島内のβ細胞からのインスリンの分泌の低下、あるいはインスリン分泌は保たれていても、末梢組織でのインスリンの作用不足、またはその両方の原因に、過食、運動不足、肥満などが加わって血糖値が上昇することになります。
高血糖が生じると、高血糖そのものが膵臓のインスリン分泌機能をさらに低下させ、末梢組織でのインスリンの作用を低下させることになり、糖尿病という状態が完成されていきます。
カテゴリー:糖尿病
