大動脈硬化症
大動脈癌破裂の多くは死につながる
大動脈弓部と腹部大動脈から腸骨動脈にかけては、粥状硬化の強く起こるところです。
血圧によって大動脈内腔が拡大してくると、動脈硬化によって中膜が破壊され、動脈壁が薄く弱くなり、こぶ(痛)のようにふくらんできます。
これが大動脈瘤で、四十歳から七十歳代の高血圧を合併している男性に多く発生します。
胸部大動脈瘤
胸部大動脈瘤が大きくなると、胸痛が起こり、痛みが背中に放散します。
大動脈瘤が食道を圧迫すると、ものが飲み込みにくくなったり、気管や気管支の圧迫による咳蠍、呼吸困難、反回神経の圧迫によるさ声(しゃがれた声)などが起こるようになります。死因の多くは瘤の破裂です。
腹部大動脈瘤
腹部大動脈瘤はほとんどが、腎動脈の分枝部より末梢に発生します。
瘤がかなりの大きさになるまで無症状ですが、ときに軽度の腹痛を訴えることもあります。
別の病気で診察を受けたときに、偶然に拍動のある腫瘤として触知されることもあります。
約二十%の症例に瘤の破裂があります。
とくに瘤の径が六センチを超えるものでは、約半数が破裂するといわれています。
また、瘤で形成された血栓(血のかたまり)がはがれて、末梢動脈に塞栓を起こすこともあります。
診断は、�]線検査、超音波検査、CT、MRI、大動脈造影などで行われます。
根本的な治療は外科手術です。
胸および腹部の大動脈瘤を切除し、大動脈を人工血管で再建します。
大動脈瘤が破裂した場合は、患者は激しい痛みとともに、ショック状態に陥ります。
緊急手術が必要となる場合が多いのですが、救命率は低く、破裂する前に血圧を十分に下げて、極力破裂を予防すべきです。
解離性大動脈瘤
解離性大動脈痛は、大動脈の中膜が内外二層に裂けて、その間に血腫(血のかたまり)を形成した状態です。
解離は中膜の変性により発生しますが、血圧の高い人に起こりやすいのです。
男子は女子の二、三倍多く、年齢的には六十〜七十歳代に多く みられます。
発症すると突然、胸や背中に激痛が起こり、顔面蒼白となり、大量に冷や汗をかき、呼吸促進や頻脈を起こします。
ショック症状が認められるにもかかわらず血圧の高い場合には、本症の可能性が高いといわれています。七十%の患者は、二週間以内に瘤が破裂して死亡します。
診断には、CT検査やMRI、超音波検査が行われます。
治療は、解離を進行させないように血圧を下げる薬や、心臓の収縮力を下げる薬を用います。
通常は急性期を過ぎた時点で、代用血管移植術などの手術が行われます。
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