脳梗塞
脳卒中のうち約七割を占めている
血液が乏しくなって組織(細胞)が壊死することを梗塞といいます。
脳梗塞はひとことでいえば、脳の動脈がつまる病気で、そのため脳に必要な酸素と栄養の供給が途絶え、脳組織が壊死します。
現在、脳梗塞は脳卒中の約七割を占めています。
脳動脈のつまり方によって脳梗塞は大きく二つに分けられます。
脳血栓
睡眠中に多く起き片マヒや言語障害
脳の血管が動脈硬化を起こすと、その血管に血栓(血塊)ができて、つまってしまいます。
脳動脈や頚動脈の動脈硬化は、比較的遅く進行するため、症状も突然現れることはなく、数時間ないし数日にわたってじょじょに悪化していきます。
どちらか一方の手足がマヒする片マヒ、正しく話せなくなる言語障害がおもですが、意識障害は少なく、あっても軽度です。
発作は、活動時よりも睡眠中に起こることが多い傾向にあります。これは、安静時は血圧が下がって脳の血流が弱くなるためです。
脳梗塞であっても、症状を自覚できないものを無症候性脳梗塞といいます。
年齢が上がるにつれて多くみられるようになり、亡くなった老人(平均八十一歳)の解剖調査の結果、脳血管障害を持つ人の三十七%に無症候性脳梗塞が見つかったと報告されています。
この無症候性脳梗塞は、脳ドックで見つけることができます。
なお、日本の老年痴呆の半数が、脳梗塞に伴う痴呆といわれています。
脳塞栓
症状は急激に出現四、五日で死亡例も
脳動脈はしっかりした血管ですが、脳以外の部位(おもに心臓)にできた血栓が脳内に流れてきて、脳動脈をつめてしまうことがあります。
これが脳塞栓で、塞栓とは、移動した血栓が血管をふさいでしまうことをいいます。
脳塞栓は、太い脳動脈が突然にふさがれることが多いため、症状も急激に現れ、重症になりやすいのが特徴です。
代表的な症状は、片マヒ、失語症、半盲(片側の視力低下)、意識の混濁などです。
やがて意識が薄れ、昏睡状態に陥り、発症後四〜五日で死亡する例も少なくありません。
また、血栓が溶けて急に血流が再開すると、その部分が出血しやすくなり、それが致命的になることもあります。
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