脳梗塞の予防・原因
脳卒中の原因となる危険因子を理解することは、その予防や治療のためにたいせつです。
おもな危険因子は、動脈硬化、高血圧、高脂血症、糖尿病、心臓病などのほか、喫煙、飲酒、加齢、運動不足、肥満、ストレスなども含まれます。
危険因子を持っているというだけで、すぐに脳卒中になるとは限りませんが、危険因子の数が多くなるほど、発病の確率は高くなります。
動脈硬化
もっとも大きな危険因子は動脈硬化です。
脳梗塞に関係するのは、動脈の内膜にコレステロールなどが沈着して、粥腹(アテローム)を形成する粥状硬化と、高血圧と関係が深い細動脈硬化です。
粥状硬化による動脈硬化は、心臓に血液を送り込んでいる冠動脈や、頚動脈のような太い動脈ほど起こりやすい傾向にあります。
粥状硬化は加齢とともに進行し、多くは四十歳以上になって動脈硬化症を発病します。
粥状硬化を促進させる因子は、加齢、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙、肥満などです。
加齢
老いは血管から始まるといわれています。
高血圧
血管壁にかかる血流の圧力が高いため、動脈の内膜に傷がつきやすいと考えられます。
高血圧の人は、正常血圧の人に比べて、脳の動脈硬化が十五⊥一十年早く進行するといわれています。
塩分の制限、肥満の改善、適度の運動、ストレスの解消、アルコールの制限などが予防になります。
高脂血症
血中のコレステロールや中性脂肪の値が高い状態です。悪玉コレステロールのLDLが多いほど粥状硬化は進みます。
食事療法と適度の運動が必要です。
糖尿病
糖尿病にかかると、全身の動脈が傷みやすくなり、老化を早めます。
心筋梗塞などの命にかかわる心臓病も、糖尿病があるというだけで、その発症率が大きく違ってきます。
また、高血糖の状態が続くと脱水状態になりやすく、血液粘度が上がるため、脳血栓ができやすくなります。
食事制限、適度な運動が、予防につながります。
喫煙
タバコに含まれるニコチンと一酸化炭素は、血管の収縮、血管壁の損傷、血液粘度の上昇、血液の凝固などの作用があり、動脈硬化を促進します。
アルコール
飲みすぎは、血圧を不安定にさせ、動脈硬化の原因となります。
肥満
肥満は、高血圧、高脂血症を促進させます。
細動脈硬化
脳の深部に通じている穿通枝動脈に起こります。通常、血管の内壁には脂質の沈着は認められません。
高血圧、低酸素血症、動脈収縮との関係があると思われ、とくに高血圧の影響は重要です。
脳の深部に生じる梗塞は、細動脈硬化が原因となっています。
心臓病
心臓弁膜症や不整脈(とくに、絶対性不整脈と呼ばれ、心房の興奮性が高まって、脈拍も脈の強さも不整になる心房細動)があると、脳塞栓を起こしやすくなります。
また、徐脈(脈が遅くなる)性不整脈によるアダムス・ストークス症候群では、めまいや意識障害などの発作を起こします。
脳塞栓の治療では、原因となる心臓病の改善が必要です。
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