肺がんの検査
胸部レントゲン
最初に肺がんらしいものがあると知らせてくれるのが、胸のレントゲン(�]線)写真です。肺の写真でへんな影があるということから、いろいろな検査が始まることになります。
胸部のレントゲン検査は、喀疾検査やCTというレントゲン検査法と同様に少しの苦痛もなく、ごく気軽にできます。
胃や大腸の検査のように、前日に絶食するとか、候をよく出しておくなどという繁雑な前処置はいっさい必要なく、いちばん楽な検査といえます。
肺にはがん以外にも多くの原因で、いろいろな影が出ることがあります。
肺の写真で影があるからといって、すぐに肺がんということにはなりません。
それは肺炎の痕跡だったり、むかしの結核のあとだったり、まれには良性の腫瘍だったり、いろいろです。
しかし、ベテランの医者になると、レントゲン写真の影を見て、どうも肺がんらしいという一応の見当をつけることができます。そうはいっても、レントゲン写真はあくまでも影にすぎず、はっきりとは断言できません。
どうも肺がんらしいから、それ以上の検査をしようということで、さらにつぎの検査をすすめることになります。
写真ではいかにも肺がんらしくても、実際にはそうではないという例がたくさんありますので、医者からこの先の検査をしましょうといわれても、すぐに自分はがんだからだとは決して思わないでください。
CT
普通のレントゲン検査よりも、さらに細かいところまでも写せるのがCT検査です。これは丸い大きな筒のなかに患者さんに入ってもらい、患者さんは上向きにじっと潅ているだけで、十数分間で終わってしまうというごく簡単な検査です。
これでへんな影がより精密に、詳しく写し出されて、影の分析が精巧にされるのです。
この機械では、約五ミリほどのとても小さながんが発見されることがあります。
また、胸のなかで、肺がんがどのくらい進行しているかもわかるので、非常に有益な検査法です。
喀疾検査
患者さんにとって苦痛もなく、非常に楽な検査は喀疾検査です。自分の疾を容器に入れて、病院へ持ってくるだけですみます。その疾のなかにがん細胞があるかないかを調べるのです。
朝起きて顔を洗って、うがいをしたときに出る疾がよいのですが、他の時間に出たものでもかまいません。
いまは三日間くらいは容器に疫を入れたまま家に置いておいてもかまわないものができて便利ですが、溶液が入った特殊な容器がなければ、病院でくれる普通の容器でもけっこうです。
びんに疾を入れて、その日の午前中に病院へ持って来ていただくのです。できたら五日間続けますが、必ずしも連日である必要はありません。
疾のなかにがん細胞がはっきりと認められれば、肺がんと診断できるのですが、疫のなかにがん細胞が見つかる患者さんはむしろ少なく、確定診断には、さらに先へと検査を進めなければならないことのほうが多いのです。
気管支鏡検査
その先の非常に重要な検査が気管支鏡検査です。
気管支鏡は、太さが約五ないし六ミリで鉛筆とほぼ同じ太さの、先端から光が出る管で、これを気管支の細いところまで入れて内部を観察します。
管を入れる前には、十分に口中とのど、気管のなかまでも麻酔します。麻酔が十分にされていれば、それほど苦しい検査ではありません。
のどが非常に敏感な人とか、比較的若い人で、のどの反射が強い人には、ちょっと苦しい検査になるかもしれません。
この検査をすれば、肺のなかのかなりのところまでの情報が得られます。
とくに、気管支鏡で見える範囲内にがんがあれば、がんそのものを直接見ることができ、また、がん組織を採取してくることができます。
肺がんがもっと肺の端のほうにあって、気管支鏡で見えないときには、レントゲンを使って、その病巣まで細い器具を入れ、組織を採ってきて調べます。
この検査は外来でもでき、食事も検査が終わってから二時間もすればできるので、決して大げさな検査ではありません。
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