肺がんの症状
症状初期には出ないがせきと血痕が重要
肺がん患者さんが、肺がんを黄初に発見したとき、どういう自覚症状を持っていたか、つまり、どんな症状があったのかを調べてみると、いちばん多いのは、なんといってもせき、それもがんこなせきです。
せきは、こんなによくみられる症状はないといっていいほど、非常にポピュラーな症状のひとつです。
せきは、感冒から気管支炎、気管支炎とまではいかずとも、のどかぜ程度でも簡単に出てきます。ですから、肺がんが実際にあっても、これほど見逃されやすい症状はありません。
せきがあっても、一般の人はいつもかぜだとしか思わず、つい気にしないことになってしまいがちです。
しかし、そこでよく考えてみると、たとえせきというごくあたりまえの症状でも、どこかしらいつもと違うせきがあるものなのです。
たとえば、インフルエンザのような病気が流行してもいないのに出るせきだとか、鼻汁とかのどの痛み、発熱など、上気道の炎症からくる感冒症状がないのに、いきなりせきだけが出現したり、とうに感冒は治っているのに、せきだけが残っている場合には、とくに注意が必要です。
その人の年齢も大きく考慮しなければなりません。
二十歳から三十歳代くらいの人であれば、感冒が長びいているものと考えてほぼまちがいないのですが、六十歳から七十歳代の人となると、これは無視できないことで、すぐにでもレントゲン検査を受けるべきです。
せきのつぎに気をつけなければいけない症状は血疾です。
疾のなかに血が混じったり、血だけが出る場合がありますが、実際には、血疾と断定するのは難しいことがあります。
口から血が出たといっても、必ずしも肺から出たとは限らないからです。
たとえば、歯ぐきから出た血とか、鼻血が口にまわって吐き出されたりするからです。そこのところをよく自分でもたしかめておく必要があります。
たいせつなことはせきといっしょに出た血かどうかということです。せきとともに吐き出されたものなら、血疾といっていいのです。
もともと気管支がわるくて、とくに気管支拡張症という病気があって、普段からせきとか疾が多い人とか、かぜをひくとすぐに喀疾が出てなかなか治りにくいといった人は、一年に数回血疫を出すことがあります。
そういう人は、よく肺がんとまちがえられて、病院で精密検査を受けることがあります。
肺がんでは、喀血といって大量の血液を吐き出すことがありますが、それはかなり進行してしまってからで、ごく初期のうちでは、そういうことはありません。
正常な人は、血疾症状はまったくといっていいほど出現しないのですから、血疾はとても重要な症状といっていいと思います。
ですから、それがあったら、ぜひ医療機関で精密検査を受けてください。
がんこなせきや血疾は、早期のうちに肺がんを見つけるために、決してなおざりにはできない症状ですが、とくに長い年月にわたってたばこをたくさん喫っている人は、肺がんになる危険が高いので、ぜひ精密検査を受けるべきです。
肺がんが進行すれば胸痛や体重減、食欲減が起こる
ところが、肺がんだといっても、必ずしもいままで書いたような症状が出るとは限りません。とくに早期のうちは、まったく症状が出ないことのほうがむしろ普通です。
そして、会社の集団健診とか、市や区の保健所でやっている住民健診を受けたところ、偶然にレントゲンで発見されるということがよくあるのです。
ですから、五十歳をすでに越した年齢になって、しかもたばこを多く喫っているような人は、以上のような症状がなくても、ちゃんと定期検査は受けたほうがよいのです。
大きな会社では、比較的しっかりと健診をしていますが、自営業の方とか、定年を過ぎて不定期にしごとをしたり、家で悠々自適の生活を送っている人や、王婦は、どうしても健康診断を受けることが少ないのではないでしょうか。
役所からの広報を見逃さず、こわがらずに、積極的に健康診断を受けてください。
肺がんの症状としては、他に胸が痛いとか、体重が減ってきたとか、食欲が減少してきたとか、息苦しいというのがありますが、これらはいずれもがんがかなり進んでから現れる症状です。
このような自覚症状ではじめて発見されるような肺がんは、それたけ進んでいると考えてよいようです。
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