男性の肺がん
がんについて死亡数を部位別にみてみますと、胃および子宮のがんは緩やかな減少傾向を示しています。
これは治療法の著しい進歩と同時に、検診によって比較的早期に発見・治療が行われているためだと思われます。
しかし、それ以外のがんによる死亡は増加傾向がみられます。
とくに男性の肺がんによる死亡数は、年ねんかなり増加しており、平成五年にははじめて胃がんを上回り、平成七年にはその差がさらに広がりました。
これはいうまでもなく、たばこと大気汚染による影響と思われます。とくにたばこと肺がんとの因果関係は、あまりにも有名です。
禁煙することでかなりリスクを減らすことができます。
また、喫煙者の吸い込む煙よりも、火のついたたばこの先から出る青白い煙のほうがはるかに発がん物質を多く含んでいます。
たばこを吸う本人よりも、その周囲の人びとへ与える影響のほうが大きいのです。
四十歳を過ぎると年齢とともに増加
つぎに、平成九年度のがんによる年齢別の死亡者数をみてみると、四十歳から急に増えています。
そして五十、六十、七十歳と、年齢とともに急激な増加を示しています。
一個のがん細胞が進行がんになるためには少なくとも十年かかるといわれています。少なくとも四十歳からの注意が必要と思われます。
これらの統計を基にして、全国の都道府県では四十歳以上の人を対象に (子宮がん、乳がん検診は三十歳以上)集団検診事業を行っています。
しかし受診率は非常に低く、また検査の精度も低いのが実状です。
たとえ検診で異常がなくても、100%安心はできません。
もちろん検診を受けるのは最小限必要ですが、信用のおける医療機関での検査が必要となります。
たとえば胃の検査にしてもバリウムでの検査が一般的ですが、この方法ですと、胃の背中側の粘膜はよくわかるのですが、おなか側の粘膜は、よほどしつこく検査しないとわからないのです。
しかし、胃カメラであれば全部の粘膜を観察することが可能です。
また、最近では電子スコープによって、数ミリの病変まで発見できるようになりました。
最初から胃カメラをやったほうがいいのです。その他の検査でも同じようなことがいえます。
検査を受ける側にも、検査に対する正しい知識が必要です。自分のからだは自分で守らなければならないのです。
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