糖尿病患者の40%が失明の恐れがある
糖尿病の患者が増え続けているが、その約40%が併発しているのが糖尿病網膜症。しかも、日本人の失明原因のトップクラスを占めています。
糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症の一つ。カメラのフィルムの役割をしている網膜の血管の周りの細胞が障害を受けることで、網膜の一部に血液が流れない虚血状態が起きたり、もろくて破れやすい新生血管ができたりして視力障害を起こす病気だ。
予防、治療の両面で注意すべきことを、帝京大学医学部(東京都)眼科の鈴木康之教授は、このように話しています。
「糖尿病と分かった人は血糖のコントロールを徹底するのはもちろん、年に一回は眼科を受診して眼底検査を受けることが大切です。
糖尿病網膜症は徐々に進行するので症状を自覚しにくいのですが、定期検査で異常がなくても、視力低下に気付いたときには迷わず眼底検査を受けるべきです」
糖尿病になるのは中年以降に多いため、視力低下を老眼のせいにする人もいます。老眼は近くが見えにくくなるだけだが、糖尿病網腰症の場合は近くも遠くも見えにくくなる。
例えば、いつも同じ位置で見ていたテレビの画像が、ぼやけてきたようなときは要注意。
治療は病態によって異なります。網膜の虚血の程度が軽いなど軽症例では通常、3~6ヶ月に一回の眼底検査で経過を観察。初期のケースでは、血糖コントロールの改善で進行を抑えることができます。
進行が止まらない場合痕、レーザー光線で病変部を焼き固める網膜光凝固療法を行います。また、虚血の状態がひどくなくても視力低下が認められるケースでは眼球の硝子体手術を行うか、眼球の周りにステロイドを注射して視力の回復を図ります。
一方、日常生活では食事・運動療法が、予防、治療の両面で欠かせない。糖尿病そのものが自覚症状が少なく、目の異常を軽視する人がいます。
ある日突然、目の前が真っ暗になって取り返しがつかなくなる前に、日ごろから根気よく食事療法と運動療法を続けることが大事です。
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